2023.3月 ドラフティング講習会報告(OPTA強化委員会)
・主 催 者:大阪府トライアスロン協会
・実施場所:淀川河川敷枚方大橋南側
・日 時 :2023年3月5日 (日) 10:00~12:00 天候:晴れ
・指 導 者:石橋健志(OPTA強化委員、JSPOコーチ1)
・アシスタント:太口雅之(OPTA強化委員長)
・管理責任者:渡守俊子(OPTA強化委員、JSPOコーチ1)
・参加選手:8名
・実施内容:
*バイクの安全点検
*転倒について
*8の字走行、カーブ、Uターン走行(スラローム・急制動)
*集団走行、追い抜き走行 (制限速度25Km/hで隊列の習得)
*選手の意見と反省
※事前学習:自転車・研修プログラム(安全テクニック動画)
https://www.youtube.com/watch?v=nFVNrWulREE&list=PLQy_RQAwDvzv3vk2qYAFBeAm2PKkQuOuC&t=13s
<所感>
本日はまだ肌寒い気候でしたが、それを吹き飛ばすかのようにレースに備える参加者の皆さまの意気込みと熱気で溢れていました。
2023シーズンがいよいよ始まります!今回は、中学生、高校生の若手選手から、一般のエイジレースに出場の方々や、選考会やエリートレースを控える選手まで目的やレベルも様々な受講者の参加がありました。
今回より講習会前に「安全テクニック動画」の事前学習が導入されています。受付時に、テスト問題を解いてもらいました。
大会時のバイクコースには、トライアスロン特有の箇所が必ずあります。安全テクニック動画では、それらをとても分かり易く解説されており、理解することができるのでお薦めです!
内容は、まずバイク乗車前の安全点検を確認しました。頭では分かっていても実際に言葉にすると難しいものです。自分の身を守る上でも必ず普段からチェックを行ないましょう。
実走練習では動画を視聴いただいていたこともあり、実践することでより身につく練習になったのではないでしょうか。リーンウィズ、リーンアウト、リーンインという重心移動についても、練習しましたので難しそうだった方も次第に上手にできるようになっていました。ブレーキの練習では、急制動というものを前輪のみ・後輪のみ・両方の3種類のブレーキングで実践してみました。両方でブレーキをしなかったら何故危険なのかも、よく体感できたのではないでしょうか。
集団走行では、全員で1列隊形でのドラフティング走行を行ないました。片道毎にアドバイスを受けながら、上手くできたようです。
最後に、それぞれの感想を発表して頂きました。
こういった講習会が初めてでとても良かった、普段は単独走しかしないので良い練習だった、ドラフティング走行は集団の中ではライバル同士ではあるけれど上手く循環させるためには協力する意識が必要だと感じた、今シーズンに向けてこれを機会に頑張りたい等々、それぞれの目標や日々の練習への良い刺激となったようでした。
このドラフティング講習会は、ドラフティング禁止レースである一般のエイジ選手にとっても十分活用できる講習会です。
今回は、エイジ選手の参加もありとても嬉しかったです。スピードも安全走行で実走しますのでレベルに関係無くご参加頂けます。
多くの選手の皆さまにもお薦めいたします。何度でもご参加いただけますので、またのご参加をお待ちしています。
<安全点検の項目例>
・タイヤの空気圧
・タイヤの接地面、サイドの劣化確認
・ホイールの振れ取り、クイックリリースまだはボルトの緩みがないか確認
・ハンドル回り、シート回り、クランク回り(チェーンリングボルト等)の確認
・前後ブレーキの調整と確認
・前後ディレイラーのワイヤーの調整と確認
・サドル位置の確認 ドラフティング許可レースの際は、競技規則を確認する
・DHバーの規定確認 ランキングに絡むレースなどは、WT競技規則に沿うこと。
・転倒について 地面にぶつかるまでハンドルを離さない。頭をあげないようにして、下げるようにする。
<バイク操作>
・八の字走行:目線はコーナーの出口へ。ハンドルは切らずに重心移動で行なう。
・スラローム:避けるように走行。ハンドルを切って曲がろうとしない。
・急制動:集団走行時など、障害物や落車時に巻き込まれないための技術。後輪に体重を乗せる。ブレーキは均等にロックさせない。前輪だけのブレーキだと前輪がロックされ後輪が浮き上がり、前転するなど大変危険である。後輪だけのブレーキだと後輪が滑り転倒に繋がる。重心を後ろに下げてバイクをコントロールしながら、両手でブレーキをするようにする。
・集団走行 :一列走行、2列走行を実践。
左側は抜かされる走行をし、右側は抜こうとスピードを上げず一定のペースで走行する。左側が減速している。左側に入ったら速度を急に落とすのではなくゆっくり下げるようにする。遅れを取り戻す動作が多くなるほど体力を消耗するため、上手にローテーションを行なう。
声掛けは大切であり、集団ではライバルではあるが仲間であることを忘れない。危険が伴う走行であるため、恐怖心が取り除けるよう練習を積むこと。
2022.9月 ドラフティング講習会報告(OPTA強化委員会)
◆日時:2022年9月11日(日)10時00分~12時00分
◆天候:晴れ
◆主催:一般社団法人大阪府トライアスロン協会
◆指導者:山本良介(オリンピアン、OPTAアンバサダー)
◆アシスタント:太口雅之(OPTA理事/強化委員長)、薗田智子(OPTA理事/強化副委員長)
◆管理責任者名:渡守俊子(OPTA常務理事/OPTA強化委員/日体協公認トライアスロンコーチ)
◆参加者:4名
◆内容:
①バイクチェック 安全点検について
②ルール(ドラフティング)の確認
③バイク操作について、落車について
④実走、八の字走行・スラローム・急制動・ドラフティング走行(制限速度25Km/hで隊列の習得)
2022大阪城トライアスロン大会まで、1ヶ月となりました!
来たる10月9日の大阪城大会では、新たに「大阪オープンの部」としてエイジ選手も出場可能なドラフティングレースを設置しています。
本講習会には、そのカテゴリーにエントリーされている強豪エイジの選手も集まってくださいました。
講師は、北京オリンピックで活躍され現在OPTAアンバサダーとして就任いただいている山本良介氏でした。
実際のドラフティングレース時に展開されるローテーションの心理作戦など、貴重な実話が披露されていました。参加者個々への質疑応答にも対応していただき、短い時間でしたが心技体に渡る広義な内容は、とても豪華で貴重なものとなりました。
山本さんは雰囲気も口調も優しく、もっと時間を掛けて教えて頂きたくなるほど魅力的なコーチングで、とても充実した講習会となりました。
ドラフティング講習会と銘を打っていますが、一般のエイジ選手にとっても十分活用できる講習会です。
集団走行とはどういうものなのか?実際にオリンピック経験者から学ぶ機会は滅多にありません。スピードも安全走行で実走しますのでレベルに関係なくこのような講習会をぜひ、多くの選手の皆さまにもお薦めいたします。各自の技術練習のきっかけになるはずです。
次回も、多くの選手のご参加をお待ちしています。
<各項目の概要>
- タイヤの空気圧
適正空気圧以下で走ることで、パンクや事故につながる可能性があるので注意する。
- タイヤの接地面、サイドの確認(劣化の確認)
摩耗によって割れていないか、パンクの原因となるガラス片や小石が刺さってないか等。
- ホイールの振れ取り、クイックリリースまだはボルトの緩みがないか確認
輪行や洗車時に外した時や走行によっても緩むときがあるので、ホイールがしっかり並行にはまっていることを確認する。
前後の車輪がしっかりはまっていることを確認してから、ブレーキや車体全体の調整へ進むため作業順序としても重要。
タイヤ・ホイールは地面と接触している部分なので、安全性を保つ上でメンテナンスが一番不可欠な部分です!
- ハンドル回り、シート回り、クランク回り(チェーンリングボルト等)の確認
六角レンチで、締まり具合をチェックする。
- 前後ブレーキの調整と確認
ブレーキパッドの角度と締まり具合のチェック。ブレーキシューの摩耗の確認。ブレーキワイヤーの締まり具合の確認
ディスクブレーキとワイヤーブレーキの違いや好みの例。
- 前後ディレイラーのワイヤーの調整と確認
フロントディレイラーのワイヤー取付けボルトの締まりを確認
ディレイラーのワイヤーの取付けボルトのの締まりを確認
(ギアが入りにくいか等の確認)
- チェーンへの注油
- サドル位置の確認
ドラフティング許可レースの際は、競技規則を確認する。
- DHバーの規定確認
ランキングに絡むレースなどは、WT競技規則に沿うこと。
<バイク操作>
- 八の字走行
目線はコーナーの出口へ。ハンドルは切らずに重心移動で行なう。
- スラローム
避けるように走行。ハンドルを切って曲がろうとしない。
- 急制動
集団走行時など、障害物や落車時に巻き込まれないための技術。体重はサドル上で後ろへ移動させる。
しっかり止まること、前乗りポジションの場合は困難かも知れない。
レース中にこの技術が発揮される状況は集団走行時の落車発生を回避する時などであるため、予測不可能な際のとっさの状況となる。
- ボトル拾い・置き
片手、体幹、両足でのハンドルと自転車のバランスを取ること。
ボトルを地面に置く、拾う(ボトルにタッチだけする等々簡単な段階からステップアップして)。
- 集団走行
一列走行、2列走行を実践。 左回り、右回りで実践
目線は前の選手のタイヤを見ず、肩越しから広い範囲を見るようにすること。突発的な事故等がいつ発生するかも分からないため、絶対に下を見ての走行はしない。
左側は抜かされる走行をし、右側は抜こうとスピードを上げず一定のペースで走行する。速度を落とし下がるときも、落としすぎない。遅れを取り戻す動作が多くなるほど体力を消耗するため、上手にローテーションを行なう。 3人ずつ2班に分かれてのローテーション実走では、常に三角形を意識して間隔が空きすぎないように上手く行なうこと。
声掛けは大切であり、集団ではライバルではあるが仲間であることを忘れない。危険が伴う走行であるため、恐怖心が取り除けるよう練習を積むこと。
2022.4月 ドラフティング講習会報告(OPTA強化委員会)
◆日時:2022年4月24日(日)10時00分~12時00分
◆天候:雨
◆主催:一般社団法人大阪府トライアスロン協会
◆指導者:石橋健志(日体協公認トライアスロンコーチ、OPTA理事/強化委員長)
◆アシスタント:太口雅之(OPTA理事/強化委員長)、薗田智子(OPTA理事/強化副委員長)
◆管理責任者名:渡守俊子(OPTA常務理事/OPTA強化委員/日体協公認トライアスロンコーチ)
◆参加者:11名(女子6名、男子5名 )
◆内容:
①バイクチェック
②ルール(ドラフティング)の確認
③バイク操作について、落車について
④実走、八の字走行・スラローム・急制動・ドラフティング走行(制限速度25Km/hで隊列の習得)
参加は、中学生から一般成人までの未経験者を含む11名の選手でした。バイクの安全点検項目を質疑応答を交えながら、セルフチェックを重点的に習得しました。実走も雨天の中でしたが、転倒も無く無事に終了することができました。
参加選手の一人ずつからチェック項目をあげてもらい、項目毎にその方法等を学びました。指導者からはさらに体験談も交えながら、チェック項目について深掘りし、レースに役立つ準備に必要な注意点や工具なども紹介されました。選手のみなさんは、よりイメージも膨らませることができたと思います。
ドラフティングルールを再確認することで、何が禁止・許可されていることなのか、ドラフティング禁止レースとの違いを理解することもできるので、バイク競技をより知ることができる講習会だったと思います。
一見、ドラフティング禁止のエイジ選手には無関係な内容だと思われるかも知れませんが、安全点検は全選手に共通していることで、改めて良い勉強になりました。選手からあげられたレース準備の際の点検項目(安全点検)と合わせて、その点検方法など、改めてご自身でバイクチェックをしてみるのも良いですね。
<安全点検項目>
・クイックレバーの緩みは無いか
・空気圧(タイヤに記載してある範囲内。また体重や路面状況、コース特性など自分の好みも知る)
・パンク時の準備(サドルバッグの中身や装備など)
・ディレーラーのエンド確認(遠征時の衝撃等で曲がっていないか確認。遠征時の運搬時の注意点)
・シートポストのボルトの緩みは無いか(自分だけではなく集団走行時の二次災害へ繋がる恐れ)
・ヘッドパーツの緩みは無いか(確認方法を指導者が実践して各選手に体験してもらった。緩んでいる状態を知る)
・変速の確認(チェーンが落ちた時の集団走行時中の戻し方、落ちやすい原因を知り避ける)
・タイヤの劣化確認(トランジション準備の最終段階でのチェック方法、運搬時の注意点や方法など)
・サドル位置の確認(競技規則を確認しセッティングを確認しておく)
・保安部品(備品)のチェック(レースに不要な備品は外す、充電確認と充電器の準備など)
・DHバーの規定確認(WT競技規則は年度毎に確認する)
・ボトルケージのボルト緩みの確認(シーズンの後半は特に緩みを確認)
・あらゆるボルト・ネジ関係は全てチェックをする(新調またはメンテナンスの可否、迷った時の対応策)
<バイク操作>
・八の字走行:目線はコーナーの出口へ。ハンドルは切らずに重心移動で行なう。
・スラローム:避けるように走行。ハンドルを切って曲がろうとしない。
・急制動:集団走行時など、障害物や落車時に巻き込まれないための技術。体重はサドル上で後ろへ移動させる。
・落車時:ハンドルは握ったまま・頭を入れ、手をつこうとしない・出さない。
・集団走行:左側は抜かされる走行をし、右側は抜こうとスピードを上げず一定のペースで走行する。言葉掛けは大切であり、集団では仲間であること。危険が伴う走行であるため、恐怖心が取り除けるよう練習を積むこと。